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2006年11月18日

脳卒中

脳卒中の原因は

脳卒中の原因は動脈硬化arteriosclerosis。その動脈硬化を招く原因として、高血圧症、高脂血症、糖尿病、喫煙などが挙げらる。 つまり、脳卒中は生活習慣病が原因となっている。 脳血管障害により,急激に意識障害,神経症状が出現する病態。脳出血(高血圧性脳内出血),脳梗塞, 一過性脳虚血発作transient〔cerebral〕ischemic attack(TIA), クモ膜下出血などがあり,それぞれに多くの原因疾患がある。 脳出血の大部分は脳出血であるが,アミロイドアンギオパシーamyloidangiopathyによるものや出血性素因に基づくものもある。 脳梗塞は脳血栓と脳塞栓に分けられ,脳塞栓の原因として心疾患が最も多い。

1.脳梗塞 brain infarction

脳血管の血流障害により,脳組織が壊死を起こすことをいう。血流障害の原因として,脳血栓,脳塞栓によることが多いが,クモ膜下出血に伴う血管攣縮,低血圧,低酸素血症などによっても起こる。

脳梗塞は、臨床分類としてアテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、心原性脳塞栓症の3つに、発生機序による分類として脳血栓、脳塞栓、血行力学性に分類される。

【臨床分類】

アテローム血栓性脳梗塞

アテローム血栓性脳梗塞とは、比較的太い脳血管のアテローム硬化巣により発症する脳梗塞で、大きな脳梗塞となる。アテロームとは高血圧、高脂血症、糖尿病などの 生活習慣病が危険因子となり血管壁にコレステロールなどが沈着したもので、そこに血液成分が加わり凝塊を作って血栓となる。これが血管内腔を狭くするなどして 詰まってしまったものがアテローム血栓性脳梗塞である。太い血管が突然詰まることはあまりないため、症状も徐々に階段状に悪化する。 また、アテローム血栓は血小板が主体のため、もろくてはがれやすいため、血栓の一部がはがれて脳へ飛んだり、血栓が破れて急に血管が閉塞するという危険性も はらんでいる。

アテローム血栓性脳梗塞を発症する前段階として、一過性の症状が表れて、24時間以内に消失することがある(一過性脳虚血発作)。

心原性脳塞栓症

正確に行われている心臓の鼓動が、何かの原因で心房細動が起こると、心臓の中で次々に血管に送り出されている血液が押し出されずによどんでしまい、 そこに血栓ができる。心原性脳塞栓症は、心房細胞などの心臓病により、心臓内にできた血栓(フィブリン血栓)が血流によって脳に運ばれ、脳の血管を 詰まらせることにより起こる。

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞(小梗塞)とは、大脳深部の穿通枝領域に生じる1.5cm以下の小さな脳梗塞を指す。 生じた場所によっては片麻痺などの発作をきたすことがある。




【発生機序による分類】

脳血栓 cerebral thrombosis

脳血管に生じた血栓により脳血流障害が起こり脳梗塞を生じることをいう。血栓形成の原因としてアテローム硬化に伴う血栓が多いが, 動脈炎や血液疾患によるものもある。前駆症状として脳虚血発作をくり返すことが多い。

脳塞栓 cerebral embolism

他の部位の血管でできた血栓,空気,脂肪,腫瘍などの異物により脳血管が閉塞し,脳虚血を起こすことをいう。心臓または太い血管に 生じた血栓が剥離し,頚部または頭蓋内動脈を閉塞することによる場合が多い。 突然に発症することを特徴とする。再開通し,出血を伴い出血性梗塞を呈することが多い。

血行力学性

脳主幹動脈に血行がよくない部分(狭窄や閉塞)がある状態で、脳潅流圧低下が加わる場合、主幹動脈の潅流領域の強化胃部に梗塞を生じる。

※一過性脳虚血発作 transient〔cerebral〕ischemic attack(TIA)

脳血管障害により突然,片麻痺,失語症などの脳局所症状が出現し,24時間以内(通常10〜20分以内)に回復する病態をいう。

2.脳出血 cerebral hemorrhage

高血圧性脳内出血 hypertensive intracerebral hemorrhage(HICH)とも呼ばれる。脳血管障害の20%を占める。長期に持続する高血圧のために脳の細小動脈壁に類線維性壊死が起こり,壁が破綻し出血するとされている。また微小脳動脈瘤が発生し, それが破綻するとする説もある。好発年齢は60歳代である。

3.クモ膜下出血 subarachnoid hemorrhage(SAH)

クモ膜下腔に出血した状態であり,脳動脈瘤破裂によるものが多い。 高血圧性脳内出血の場合は,出血が脳室内に穿破し,これがクモ膜下腔に流出したと考えてよい。 クモ膜下腔に広がった血液による髄膜刺激症状および脳圧亢進症状が前景となる。 破裂脳動脈瘤による出血では,一時的にしろ意識障害が約半数に出現する。 また,頭痛はこれまで経験したことのない強烈な頭痛であることが特徴である。

posted by yotsu at 01:12| Comment(4) | TrackBack(4) | 生活習慣病について

2006年11月15日

メタボリック・シンドローム

メタボリック・シンドローム(代謝症候群)とは?

メタボリック・シンドロームは以前よりシンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群などと呼称されてきた複合生活習慣病です。 血糖値や血圧がやや高く、お腹が出てきた人で、中高年がかかりやすい病気であります。 メタボリック・シンドロームは、動脈硬化の危険因子である 「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、「高脂血症」のうち2つ以上を合併した状態、つまりこのような危険因子(リスク)が重なった状態を指し、 さまざまな病気が引き起こされやすくなります。(WHO、アメリカ合衆国、日本では診断基準が異なるため注意を要します。)

メタボリックシンドロームになると・・・

メタボリックシンドロームの人は、動脈硬化の危険因子である「肥満症」、「高血圧」、 「糖尿病」、「高脂血症」を重複して発症していることがあります。 最近の研究で、これら危険因子の重複により動脈硬化のリスクが高くなることがわかってきました。 このような危険因子が、たとえ軽度であったとしても、複数抱えている人は、次のようなリスクがあります。

・肥満(高BMI)
・高血圧
・高血糖
・高トリグリセリド(中性脂肪)血症
・高コレステロール血症

この人達は心筋梗塞や脳梗塞になり易いのです。肥満に関しては、上半身肥満のうち内臓脂肪型肥満です。 また、高インスリン血症もみられます。日本の企業労働者12万人の調査では、軽症であっても「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、 「高トリグリセリド(中性脂肪)血症」、または「高コレステロール血症」の危険因子を1つ持つ人は心臓病の発症リスクが5倍、 2つ持つ人は10倍、3〜4つ併せ持つ人ではなんと31倍にもなることがわかりました。 厚生労働省の調査では、高血圧患者数は3,900万人、高脂血症は2,200万人、糖尿病(予備軍を含め)は1,620万人、肥満症は468万人と言われております。 これらの患者は年々増加しております。




診断基準は?

 診断基準には、米国高脂血症治療ガイドライン、WHO、厚生労働省(日本科学会による診断基準に基づいて)の3種類を下に示します。

 米国高脂血症治療ガイドラインでは、下記5項目のうち3項目が該当するとメタボリック・シンドロームと診断ができます。
 1)ウエスト(腹囲)が男性で102cm以上(日本人では85cm以上)、女性で88cm以上(日本人では90cm以上)
 2)中性脂肪が150mg/dl以上
 3)HDLコレステロールが男性で40mg/dl未満、女性で50mg/dl未満
 4)血圧が最大血圧で130mmHg以上または最小血圧で85mmHg以上
 5)空腹時血糖値が110mg/dl以上

 WHOによる診断基準は下記のようになります。
 高インスリン血症(非糖尿病患者の上位25%)または空腹時血糖110mg/dl以上に加え、以下のうちの2つ以上をもつものです。
 1)内臓肥満ウエスト/ヒップ比>0.9(男性)、>0.85 (女性)またはBMI30以上または腹囲94cm以上
 2)脂質代謝異常:中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール35mg/dl未満(男性)、39mg/dl未満(女性)
 3)高血圧140/90mmHg以上か降圧剤内服中
 4)マイクロアルブミン尿症(尿中アルブミン排泄率20μg/min以上か尿中アルブミン/クレアチニン比30mg/g.Cr以上)

 日本内科学会などが作った診断基準に基づいて厚生労働省も判定しています。
 1)腹囲(ウエストサイズ):男性85センチ以上、女性90センチ以上
 2)血圧:上が130mmHg以上または下が85mmHg以上
 3)血糖値:空腹時血糖値110mg/dl以上
 4)血中脂質:中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満
 1)に加え、 2)〜 4)のうち2項目以上に該当する場合(治療薬を服用している場合を含みます)

メタボリック・シンドローム対策

食事や運動などの生活習慣を改善することが必要です。 規則正しく食事、摂取カロリー抑制、肥満防止のための適度な運動を心がけましょう。 運動については、激しい運動ではなく楽しく継続できるような適度な運動、特に有酸素運動である ウォーキング等が効果的です。また、ストレスをできるだけ減らすような工夫をしましょう。 最後に病気についていろいろと知識を増やすことも予防の1つだと考えられます。

posted by yotsu at 00:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 健康豆知識